【ヅカめも】タカラジェンヌって?
「宝塚歌劇ってなんぞ?」
そんな目線で、いろんな事柄を勝手にご紹介してみたい!【ヅカめも】カテゴリ、はじめます!
おもにビギナーさん向けの内容になると思いますが、「?」なことがあればどうぞ突っ込んでくださいませ…では、スタート!
今日は、宝塚歌劇団の団員=タカラジェンヌについておしゃべりしてみようと思います。
昨日の記事で初舞台生のお話をしましたが、タカラジェンヌは皆こんな感じでキャリアを重ねます。
宝塚音楽学校(劇団員の養成所)に入学
例年倍率25倍前後という、とっっっても狭き門。入学試験は毎年3月にあり、受験できるのは中学卒業時〜高校卒業時まで…チャンスは最大4回なので、1回で受かる子もいれば4回目にやっと合格を掴み取る子もいて、そりゃもうドラマが詰まりまくりなのです。
歌、踊りなどの実力(もちろん伸びしろは考慮されます)に加え、容姿、口跡、動作、態度、華やかさなど舞台人としての適性を審査され、40名が晴れて"タカラジェンヌ"への切符を手にします。
毎春、関西のニュースでは合格発表の様子が取り上げられますね。
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音楽学校 2年間(予科・本科)
舞台人としての基礎を身につけるべく、2年間の厳しいレッスンが始まります。学校は宝塚大劇場の隣にあるため、多くの生徒が親元を離れ、専用の寮に住み込んで通います。
カリキュラムにはタカラジェンヌになるためのいろはが詰め込まれており、1年目(予科)には早朝から学校内をお掃除するなどの「しきたり」も。大変だけど、同期みんなで協力して乗り越える!絆がここで生まれます。えぇ、この絆が大好物です。
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宝塚歌劇団に入団
2年目(本科)を修了すると、晴れてタカラジェンヌに!初舞台生として春の宝塚大劇場公演に出演し、口上(ご挨拶するメンバーは日替わり)とロケット(ラインダンス)を披露します。タカラヅカファンは毎年これがとっても楽しみ。同期全員が揃って同じ舞台に立つのはこれっきりだし、みんな初々しくてキラキラしていて…親でも師でもなんでもないんだけど、彼女たちの頑張りや喜びをひしひしと感じて、とりあえず泣きます。
今年の初舞台公演はこちら。
宙組公演 『オーシャンズ11』 | 宝塚歌劇公式ホームページ
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組配属
1ヶ月間の初舞台公演を終えると、花・月・雪・星・宙(そら)の5組に7、8名ずつ配属されます。誰がどの組に配属されるかは、各組の現状に応じ、成績のほかさまざまな点を考慮して決められるようです。
ちなみに過去には「組回り」と言って「1年目は組に所属せず各組に出演する」武者修行的なシステムが設けられていたこともありましたが、今は無くなっています。
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組子として公演に出演
5組それぞれに配属されると、本格的にさまざまな公演に出演します。
基本的に公演は組ごとに行うため、他の組と舞台で共演することはほとんどありません。
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キャリアを積む
公演に出て、実力や人気が認められると役付きも上がる…「スター」になるわけです。もちろんこのあたりは人によってさまざま。スター「路線」に乗ってどんどん出世していく人、脇を固める役者として力をつける人、と思っていたら急に大役に抜擢される人…次の目標を見つけて早くに退団していく人ももちろん居ます。
なお、入団して7年間は新人公演(本公演と同じ演目を、公演中に一度だけ若手メンバーのみで演じる)に出演します。新人公演で主演やヒロインを掴み取るのはスター路線の証。評価が高ければ、次の公演での役付きや組での位置も上がります。
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組替え(一部のみ)
入団してそれぞれの組に配属されると、その組の先輩後輩(上級生、下級生と呼びます)そして同期と共に舞台をつくり、劇団員としての経験を積んでいきます。組とは、もはや家族のようなもの。
ところが、花から月へ、のように他の組へ異動=組替えをするケースがあるのです。もちろん栄転であることも多いのですが…愛着を持っていた組とさよならするわけですから、本人も送り出す側もそりゃー寂しいのですよ。ファンからすれば、新しい組み合わせが見られる楽しみはありますが…普通の会社の人事異動とは一味違った、一大イベントなのです。
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退団
次に挑戦したい目標が出来た、やりきったと思えた、結婚する…理由は様々ですが、本人が決めたタイミングで宝塚の世界を卒業します。
卒業する公演の千秋楽には、タカラジェンヌの正装である「紋付と緑の袴」をまとい、大階段のセンターを一人で降りてご挨拶します(5年目までに退団する場合、大階段は降りません)。晴れ晴れとした笑顔でご挨拶する退団者は、タカラジェンヌの美しさを凝縮したように感じられて…胸が熱くなる瞬間です。
補足ですが、ごくわずかに「本公演以外で退団する人」「公演ではないタイミングで退団する人」もいます。
如何でしょうか。
基本的な流れを書いただけですので、「何年目にどうなった」は本当にそのタカラジェンヌによって様々。1年目で退団したり、トップスターになったり、専科へ異動したり、組長になったり…人生と同じく、タカラジェンヌの数だけ"ジェンヌ生"があるんですよね。
ともあれ、10代のうら若き頃から卒業するその日まで、愛する宝塚の世界にありったけの時間を捧げ、華やかなステージの裏で血の滲むような努力を重ねているのは皆同じ。
みんなのおかげでこんな楽しい思いが出来ているんだよ…本当にありがとう!タカラジェンヌ万歳!
(思いの丈が溢れすぎました。いきなりボリューミーな記事ですみません)