【ヅカめも】組が5つありまして
寒いような暖かいような日々が続いておりますが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
今日は、「組」の話をしたいと思います。
わーい!わーい!
宝塚歌劇団は、「花」「月」「雪」「星」「宙(そら)」の5つの組と、スペシャリスト集団「専科」から構成されています。
どこにも属さないタカラジェンヌはいません。
専科以外の各組にはそれぞれ80名程度が所属。
本公演には全員で、別箱の公演にはチームで分かれて出演します。
とある組のスケジュールを抜き出すと、
1月「大劇場公演」(全員出演)
2月「東京宝塚劇場公演」(全員出演)
3月~4月 お稽古
5月「全国ツアー公演」(半分出演)、「シアタードラマシティ公演」(半分出演)
といった具合です。
※別箱公演だと下級生さんがお休み(出演メンバーに入れない)、ということもありますが、ここはざっくりと。
各組には「トップスター(男役)」と「トップ娘役」がそれぞれ1名ずつおり、本公演での主演を務めます。このポジションはそれぞれ、就任されてから退団されるまで固定。演目ごとに演者やチームが変わる外部ミュージカルとの大きな違いですね。
スターシステムについてはまた改めてご紹介したいです。
各組にはそれぞれ異なる歴史と個性があります。頂点におられるトップさんによっても雰囲気は変わるのですが、これまたざっくりといきますね。
花組
宝塚歌劇団の中でもっとも歴史の長い組。宝塚らしい、「男らしい男役」と「寄り添う娘役」を誇りを持って確立しています。歴代トップスターにはダンサーが多かったこともあり、「ダンスの花組」と呼ばれることも。
現在のトップスターは明日海りお(あすみ・りお)さん、トップ娘役は仙名彩世(せんな・あやせ)さん(2019年4月に退団予定、その後継は華優希(はな・ゆうき)さんが内定)。甘いマスクと高い演技力、まろやかな歌声を持つ超人気スターの明日海さんを、成績が良すぎて伝説になったスーパー娘役・仙名さんが隙なく支えるナイスコンビ。華やかで大人な雰囲気があります。
月組
花組と同時に出来た組。地に足のついた芝居が魅力で、古くから「芝居の月組」と言われてきました。都会的でクールな男役に、きりりとした強めの娘役が多いのも特徴。
現在のトップスターは珠城りょう(たまき・りょう)さん、トップ娘役は美園さくら(みその・さくら)さん。二人とも比較的身長が高く、スケールの大きいコンビです。現在は珠城さんが5組のトップスター中で最も下級生ということもあり、落ち着いた中にもフレッシュな勢いがあります。
雪組
宝塚大劇場の開場とともに設立された、3番目の組。日本物の作品を上演することが多く、「和物の雪組」と言われています。めっちゃ下級生でも一人で袴や着物をささっと着られるとか、やたら殺陣がうまいとか…組替えしてきた人が驚くこともあるそう。
現在は望海風斗(のぞみ・ふうと)さんがトップスターを、真彩希帆(まあや・きほ)さんがトップ娘役を務めています。なんと言っても、このお二人の魅力は「歌」。お二人揃って宝塚でも屈指の歌手であり、公演ごとに見事な歌唱を聴かせてくれます。
星組
4番目に設立された組。ゴージャスで存在感のあるスターを多く輩出し、「コスチュームもの(スーツではなく、時代ごとの華やかなドレス、軍服や宮廷服などを身につける公演)の星組」とも言われています。
現在のトップスターは紅ゆずる(くれない・ゆずる)さん、トップ娘役は綺咲愛里(きさき・あいり)さん。美しいビジュアルと関西仕込みのユーモア(お二人とも関西出身ですが、特に紅さんは超のつくコメディエンヌ)のギャップが大きな魅力のお二人ですが、2019年10月に揃って退団されることが発表されました。夢の時間は有限なのです…。なお、次期トップスター・トップ娘役は未発表。今、タカラヅカファンが気になっていることの一つです。
宙組
1998年に設立された、最も新しい組。長身の男役が多く所属し、スケールの大きい舞台が特徴です。また、公演時のコーラスが美しいことに定評があり、「コーラスの宙組」とも言われます。
現在はトップスターが真風涼帆さん、トップ娘役が星風まどかさん。男役らしいきりりとした顔立ちで長身の真風さんに、かわいらしい丸顔の星風さんの並びがとてもバランスよく、タカラヅカらしいコンビです。
専科
上記の5組に加え、各公演へ特別出演という形で参加するのが専科。歌や芝居などに秀でた比較的年長のタカラジェンヌが所属し、舞台に深みを与えてくれます。
また、「トップオブトップ」轟悠(とどろき・ゆう)さんも専科の所属。元は雪組のトップスターでいらしたのですが、その後専科に移動し、現在もタカラジェンヌとしてトップスタークラスで活躍されているという異例の経歴をお持ちです(トップスターとトップ娘役は通常、数ヶ月~数年務めたのちに後進に地位を譲る形で退団します)。ご本人の主演公演以外、基本的にイベント等でしかお目にかかれないのですが、まさに男役の美を体現されたようなお方。生きる伝説。そんな感じです。
各組には個性あふれるタカラジェンヌが所属しているため、組カラーはあくまでイメージですが…やはり上級生から下級生へ継承されているものがあるのか、「●組っぽい!」と思う瞬間は必ずあるような。あなたのお気に入りの組はどちら?